2012にFIT法(固定価格買取制度)が成立、一時期ブームとなった太陽光発電。現在では年々買取価格も下がり続けた影響もあり、以前のような盛り上がりはなくなりました。
ただ近頃、東京都の条例で新築住宅を建てる際に『太陽光パネル』設置の義務化が検討されているなど、電気を自家発電する流れが再度強くなりそうな予感がしています。
我が家では一条工務店で2017年に家を建て、その際に『13kw』の太陽光パネルを採用しています。
今年(2022)で太陽光発電を開始して5年が経過し、区切りもよいので以下の3点についてまとめてみました。
- 太陽光発電の5年間の売電実績
- 太陽光パネルの経年劣化
- 太陽光発電の今後の導入するのは辞めるべきか
太陽光発電をこれから検討する方の参考になれば幸いです。
一条工務店、入居5年目の『となり』がお送りします。
一条工務店の太陽光パネルの基本情報
売電実績を公開する前の事前情報として、我が家の太陽光パネルの基本情報を説明します。
- 製造メーカー:一条工務店
- 発電容量:13kw
- 買取方式:全量買取
- 買取期間:20年
- 売電単価:26円40銭(2017年契約)
発電容量は13kwです。一条工務店の独特の『片流れの屋根』のため大容量の太陽光パネルを搭載することができています。
通常の住宅の屋根ですと10kw未満になるのが一般的です。
買取方式は『全量買取』。当時(2017年)は『余剰買取』より『全量買取』の方がお得でした。
10kw超えの全量買取にした経緯は以下をご覧ください。
一条工務店の太陽光パネル・5年間の売電実績
では本題の太陽光発電の5年間の売電実績を公開していきます。
年度 | 年間発電量 / kWh | 年間売電額 | 最高月 | 最低月 |
---|---|---|---|---|
2017 | 8080.95 ※1 | ¥218,617 ※1 | – | – |
2018 | 16,385.87 | ¥432,586 | 7月(1882.25) | 12月(835.78) |
2019 | 15,324.81 | ¥404,575 | 5月(1874.66) | 12月(796.49) |
2020 | 15,061.55 | ¥397,624 | 8月(1845.26) | 1月(856.96) |
2021 | 15,751.69 | ¥415,844 | 4月(1776.89) | 1月(982.00) |
2022 | 9298.23 ※2 | ¥245,473 ※2 | – | – |
合計 | 79,903.1 | ¥2,114,719 | – | – |
※2 2022年6月末までの実績
年間で平均して15,000 〜 16,000kwhの発電量があります。売電額に換算すると約40万前後になります。
太陽光パネルの発電量が最も多い月は、5月と言われているのですが、意外にもばらつきがあることがわかりました。最も発電しない月は冬の12月、1月でした。
一方こちらは、一条工務店のシュミレーション結果です。初年度の年間発電量は『12,633 kWh』の予想でしたので、直近5年間の発電量はシュミレーションより良い結果が出ています。
また、太陽光パネルの本体価格は4,108,752(税込み)でしたので、このまま年間40万前後の収入が続けば、約10年前後で投資した額は回収ができる計算になります。
一条工務店の太陽光パネルの経年劣化
太陽光パネルは機械ですので、使用年数と共に劣化していき発電効率が悪くなります。一条工務店のシュミレーションでは経年劣化は『年1%ほど』の低下を想定しています。
ここでは実測値から経年劣化がどの程度発生しているかを確認していきます。
経年劣化による発電効率を以下の式で求めてみます。かなり簡易的な検証ですが、おおよその傾向は把握できるはずです。
年度 | 発電効率(実測) | 発電効率(予測) | 差(実測 – 予測) |
---|---|---|---|
2018 | 7.75 kWh | 7.75 kWh | 0 |
2019 | 8.02 kWh | 7.67 kWh | + 0.35 |
2020 | 7.97 kWh | 7.59 kWh | + 0.38 |
2021 | 7.53 kWh | 7.51 kWh | + 0.02 |
2017年度は開始月が6月のため
2022年度は年度途中のため除外しています。
2019、2020年度に発電効率の低下が見られなかったものの、2021年度に大幅に低下が発生し、直近4年間の経年劣化はシュミレーション値とほぼ相違ないことがわかりました。
まだまだ経年劣化を確認刷るデータとしては年数が少ないので、今後も確認していきたいと思います。
太陽光発電の今後の導入は辞めるべきなのか
最後にこれから太陽光発電を導入するのは辞めたほうが良いのかを考えてみます。
現在2022年度の買取価格は以下です。
50kw以上、10Kw以上50kw未満、50kw以上の3択ですが、これから住宅用の太陽光パネルを導入する場合は『10kw未満』一択です。
50kw以上は事業用なので除外で、10Kw以上50kw未満は2017年のFIT法の改正により全量買取ではなく『余剰買取』が前提となり買取単価も低いため、選択するメリットがないです。
『10kw未満』で余剰発電であれば発電した電力は、自宅の消費電力を賄うのがメインの使用用途となります。発電による売電はおまけ程度だと考えていた方が良いです。
ただ、昨今の電気代の高騰を考えれば、自家発電して電気代を賄うのは悪くない選択だと考えます。おそらく年々電気代は上がり続けることが予想できますので。
『再生可能エネルギー発電促進賦課金』が値上げの原因でもあるのですが……。社会は複雑ですね。
また、太陽光パネルと合わせ蓄電池も導入すれば、発電した電気を無駄にすることなく災害時にも活用することも可能となります。
太陽光パネルの本体価格の低下、電気代の高騰、災害時の対策、エコ発電へシフトする時代の流れの以上4点から、これからでも太陽光発電を導入するのは個人的には『アリ』だと考えています。
本記事のまとめ
太陽光発電を導入してから5年間の売電実績と経年劣化、これから太陽光発電を導入するのは辞めたほうが良いのかについて考えました。
本記事のまとめです。
- 5年間の発電量は『79,903.1kwh』売電額は『¥2,114,719』年間40万前後の売電実績
- 経年劣化は、シュミレーション通りの1%の発電効率の低下の傾向が見られる
- 2022年これからでも太陽光発電を導入するのは個人的にはアリ