2017年6月に上棟、同年9月に引き渡しを終えて早いもので入居してから2年が経過しました。
2年目点検も終わり、家づくりのイベントが大体終わってしまった気がして少しさみしいです。
そんなわけで今回は、振り返りの意味を込めて「一条工務店のi-smartに2年暮らしてみての良い点と悪いところ」についてまとめていきます。
一条工務店、入居5年目の『となり』がお送りします。
一条工務店の家(i-smart)で2年暮らして感じた良い点
まずは一条工務店のi-smartで2年暮らしみてとくに良いと思うところは5点あります。
良い点を順番に解説していきます。
全館床暖房が暖かく快適、そして省エネ
全館床暖房の良さは、一条工務店のi-smart/i-cubeに住んでいる人なら全員が共感できるものだと思います。その暖かさと快適さは例えるなら「春のような心地よさ」です。
床下に温水を流して温めるので、石油ファンヒーターやエアコンとは違い空気を汚すことがありません。頭がボォーとしたり気持ち悪くなることがないのも良い点です。
また全館床暖房なので、家全体の室温が均一になります。夜中に「寒いー、寒いー」と嘆きながらトイレに行くことはなくなりました。
それでいて電気代もそんなにかかりません。
室温を平均22℃〜23℃ぐらいになるように床暖房を設定しているのですが、冬の時期の電気代は約2万円ほど。24時間フルで床暖房を稼働させてこの電気代なので非常に省エネです。
建坪35坪、関東圏、オール電化での電気代です。
高気密構造で遮音性にも優れている
床暖房で温めた空気を外に漏らさないよう、一条工務店のi-smartは「機密性・断熱性能」が非常に高いのが特徴です。
機密性能はC値と呼ばれる値で表現されていて、値が低いほど性能が良いです。一条工務店の公式HPでは「C値:0.59cm²/m²」となっています。
国の定めた次世代省エネルギー基準の「C値」は5cm²/m²
数字だけだとピンとこないと思いますが、24時間床暖房を稼働させても電気代がかからないのは、この高気密構造のおかげです。
また気密性が高いため、遮音性が高く外からの音の影響を受けにくいです。
遮音性がいかに高いかの例をあげると、i-smartに住んでいると「雨が降っている音」が聞こえなくなります。
外出する際に慌てて傘を取りにいくハメになるので良いのか悪いのか怪しいですが、それぐらい遮音性が高い家です。
窓の結露が発生しにくい
一条工務店のi-smartは「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」の窓と上述した機密性・断熱性能の高さから結露が発生しにくいです。
ただ、いかにi-smartといえど完全に結露をゼロにすることは難しく、残念ながら窓の下のほうにうっすらと結露が発生することはあります。
対策としてはハニカムシェードを10cmほど開けておいたり部屋の湿度を下げることで、結露の発生を抑えることが可能です。
屋根一体型の太陽光パネルと自立運転
一条工務店では自社で太陽光パネルを製造しているので屋根一体型のパネルになります。屋根一体型は後付けと比べて見栄えが非常に良いです。
また、この太陽光パネルは緊急・災害時には自立運転として利用することができます。
太陽光のある日中かつ最大1500wまでの限定条件付きですが、長期停電時に自宅で電気が使用できるというのは非常に安心感があります。
ただ、現在は太陽光発電の売電価格が、年々下がってるので導入は悩ましいところではあります。
太陽光発電を導入するなら、余剰売電にして蓄電池を導入するのが今は1番良い選択なのかもしれません。
外壁のハイドロテクトタイルが全然汚れない
i-smartの外壁に利用されているハイドロテクトタイルはTOTOの光触媒技術を利用した特殊なタイルです。
簡単に言うと太陽光の紫外線で汚れを浄化するというとんでもタイルです。
一応オプション扱いのものですが、価格も安い(約30万ぐらい)ためほとんどの家で採用されています。
通常のサイデジング材の外壁は時間とともに、雨垂れなどの跡で黒ずんでいき、10年後の外壁塗装で100万ぐらいかかるのが一般的と言われています。
10年後にi-smartの外壁メンテナンスにどれだけの費用が発生するか不明ですが、2年経過した現在でも入居当初と変わらずピカピカに綺麗なので、期待して良さそうです。
一条工務店の家(i-smart)で2年暮らして感じた悪いところ
良い点もあれば当然、悪い点もあります。
年々、住宅性能が向上するのが悔しい
普通に考えれば良いことなのですが、既に家を建て終わった身としては年々、設備や性能が良くなるi-smartは羨ましく悔しいものです。
上棟した2017年から今までで、大きな変化があったものでいえば以下のようなものがあります。
- さらぽか空調システム
- 太陽光発電の蓄電池のオプション
- 新商品のグランセゾン
さらぽか空調システムとか本当に最高ですよね。冬だけでなく夏も快適に過ごせるなんて正に夢の家。
蓄電池も当時のオプションにあったら絶対に採用していたと思います。新商品のグランセゾンとか本当めちゃくちゃ気になります。
一条工務店にとってi-smartは1番の売れ筋商品なので、これからもどんどんと改良がされていくことでしょう。
もちろん標準仕様が充実すれば、それに合わせて坪単価も上がるので、なんとも悩ましい点ではありますが、やっぱり羨ましいものです。
標準EBコーティングのフローリングが傷つきやすい
標準EBフローリングの床は、とにかく「へこみ傷」が付きやすいです。
落とす高さと角度にもよると思いますが、スプーンを落として床がヘコんだときは、おいおいマジかよ…。と思ったものです。逆にひっかき傷、スリ傷等の耐性は高く汚れも付きにくいです。
床暖房システムとの兼ね合いで、フローリングが柔らかいのだと思いますが、もう少し改良をしてキズが付きにくいモノにして頂きたいものです。
オプションで無垢材フローリングにするという選択もありますが、オプション費用がめちゃ高なので、現実的には厳しいです。
「フローリングは消耗品」今はそう思うことにしています。
熱交換換気システム「ロスガード90」の音が、ちょっとウルサイ
高気密・高断熱を実現させるための1つ手段として一条工務店のi-smartでは「ロスガード90 」という空調システムが家の中に施工されます。
「ゴォォー」という空調の音が24時間続くので慣れない人や音に敏感な人は結構気になると思います。
最近は改良されて音が小さくなってるらしいですが、まぁそれでも多少はウルサイと思うので寝室内に設定するは辞めてほうが良いです。
間取りの制約が多い
通称「一条ルール」というやつです。
一条工務店は、高気密・高断熱で快適な住宅を提供するという企業ポリシーから間取りの自由度が低く制約が多いと言われています。
よく世間一般的に言われていることなので悪い点として挙げてはみましたが、私自身、家づくりをする中で「間取りで制約が多いな」と感じたことは、ほぼありません。
もともと凝った間取りを希望していなかったのが要因かもしれませんが、現在の間取りに満足しています。
そもそも2×4(ツーバイフォー)工法自体、従来工法と比べて間取りに制約が出るものなので、一条工務店だから特別に間取りに制約が多い。ムキィーゆるせない一条。
というふうに考えなくても良いのかな。というのが個人的な感想です。
外観のデザインに個性が出ない
i-smartは近年、販売頭数が右肩上がりで上昇しています。近所にも数軒i-smartが立ち並んでいます。
ただ、残念なことに我が家も含め、どれもこれも非常に外観がよく似ています。
「豆腐ハウスでタイル貼りの家」、はい一条の家ね。という風にすぐ見分けがついてしまうぐらい外観に個性がないです。
ハイドロテクトタイルの配色に「ブラック or ブラウン×ホワイト」を選択する家が多いため色合いの雰囲気まで似てしまいます。
せっかくの注文住宅なので多少は、家独自のオリジナリティを出したいところですが、i-smartで個性を出すのは難しいところです。
せめて、ハイドロテクトタイルの配色バリエーションが豊富だったらこのあたりのデメリットはなくなるのかな。と感じます。
グリーン系、ネイビー系のタイルなんかi-smartによく似合うと思うのですが。
一条工務店のi-smartに2年暮らしみての良い点と悪いところのまとめ
一条工務店のi-smartの良い点と悪いところをそれぞれ5点ずつ挙げました。
まとめると一条工務店のi-smartは「住宅性能(高気密・高断熱・遮音性)の高さから室内の温度変化が少なく、一年中快適な暮らしができるが、間取り・外観などデザイン面では多少の妥協が必要になる家」といえます。
暮らしやすさや住みやすさを重視するのであれば、非常に満足度の高い家です。反面、デザイン性や華やかさに重きをおいている場合は、うーむ。微妙となると思います。
私自身は家の住みやすさを一番重要視しているので、非常に満足しています。今後も快適で過ごしやすい「i-smart」に住めることに感謝しつつ大事に暮らしていきたいと考えています。
【YouTube動画】一条工務店のi-smartに2年暮らしみての良い点と悪いところのまとめ
今回紹介した内容の動画版です。合わせてご覧ください。